バングラデシュからの縫製業向け技能実習生

バングラデシュからの縫製実習生

1.  バングラデシュの縫製産業の歴史

a.       バングラデシュは元々はコメ、野菜、果物、麻、綿花を主体とする農業が盛んな国でした。大地が肥沃で飢えとは無縁だったため、非常に多くの人口が密集する国になりました。

b.       一方で農業のみが主要産業であり人口が過剰であったため、最低賃金がアジア最低水準に抑制されつづけてきました。

c.       これに目をつけた欧米の大手ファーストファッションメーカーが、それまで中国に発注していた洋服の生産を、2000年頃から一気にバングラデシュに切り替えました。

d.       欧米のファストファッションメーカー及びその納品業者がバングラデシュ人に先端の基本縫製業を訓練しました。それにより、低コスト・高技術な縫製従事者が多く育てられました。

e.       いまではバングラデシュは世界第二位の縫製大国となり、非常に多くの労働者が縫製業に携わっています。

 

2.  日本へいきたいバングラデシュ人縫製ワーカー

a.       バングラデシュはすでに世界第二位の縫製大国でありますが、現地のバングラデシュ人の一部は現地よりも日本の縫製工場で働き、技術を学びたいと考えています。

b.       現地では労働者が多すぎるが故に、いくらでも替えが利く状態なため、給与水準がなかなかあがりません。また現地では労働環境が悪く、過剰労働に加え、工場施設自体の安全性にも不安があります。

c.       また、現地での縫製業務は基本的な技術に基づくものが多く、またお手本となるもの、指導されることも少ないため、一定レベルまでに技術が上がったのちは、なかなかそれ以上に伸びません。

d.       そのような環境下、現状を打破するために日本へいき、縫製をさらに学びながら高い報酬も得られるようになりたいと考える縫製ワーカーが数多くいます。

e.       また、日系の縫製会社もバングラデシュに増えてきていることから、日本で縫製の実習生として3年働いた後、バングラデシュに戻って日本企業の現地縫製工場で指導員として働きたいという思惑ももっています。

 

3.  なぜ他の国よりバングラデシュがよいのか?

a.       縫製業は日本では残念ながら賃金水準が低いながら過剰労働も求められ、過酷な労働環境にあってしまうのが実情かと思います。

b.       20年前は中国人が、10年前はベトナム人が、それぞれ来日して縫製に従事してくれていたものの、すでに現地の給与水準が上がってしまい来日に魅力がなくなってしまっているのが実情かと思います。

c.       その後インドネシア、ミャンマー、カンボジア、等が次の縫製実習生の送出し国として期待されたものの、インドネシアは現地給与水準がベトナムよりも高い状況、ミャンマーは軍事政権に戻ってしまい治安や政治が不安定な状況、カンボジアはそもそも1300万人しか人口がおらず、地元産業のための労働者確保ができていない状況という、日本への実習生としては難しい状況にあるかと思います。

d.       一方でバングラデシュは下記理由からまだまだ長期にわたり、縫製労働者を供給できる状態にあります。

                                                               i.      国として縫製産業を強化しており、すでに世界第二位の縫製労働者がいる

                                                             ii.      人口は16000万人おり、まだまだ不足感がない状態。

                                                           iii.      欧米縫製メーカーが教育をしており縫製従事者も多く平均技術レベルも比較的高い状態。

                                                           iv.      それにもかかわらず縫製産業の最低賃金が100ドルレベルと低い水準が維持されている。

                                                             v.      日本で教育されて将来帰国するならばバングラデシュ国にとってもメリットがある状態である

e.       労働者本人のメリット、国としてのメリットの両方が縫製産業においてもまだ残っているのはもはやバングラデシュの他にない状態になりつつあるかと思います。

 

 

4.  縫製実習生のイスラム教対応で気を付ける事はなにか?

a.       バングラデシュはイスラム教徒が8割を占める国です。中東諸国ほど厳格ではありませんが、現地においては戒律はそれなりに守られている国です。戒律が守られているがゆえに事件や暴動が少なく治安が維持されている側面もあります。ポイントは日本に来日後どの程度まで日本の労働環境の慣習に合わせられるかにあります。

b.       一つ目にイスラム教では、豚肉を食べる事と、酒を飲むことが禁止されています。豚肉は細菌が多く火を通さなければ感染症になる恐れがある事、酒は理性を失わせ悪行をなす恐れがあるためです。そのため、これは日本においてもできる限り遵守しています。

c.       二つ目に、バングラデシュの現地では、礼拝とラマダン(断食)が行われているため、来日後どうするかが議論になります。我々GRAからの実習生は、原則として就業日の礼拝は出社前に1度、帰宅後に1度、就寝前に1回の3回とさせています。また、ラマダン(断食)は1年に一回、1カ月間ありますが、就業日は行わず休日のみ行うよう指示しています。

d.       受入機関の皆様には、①豚肉や酒の飲食を強要しないこと、②休日における礼拝や断食を揶揄しないこと、そして最も大切なこととして、③イスラム教及びその神アッラーを冒涜しないこと、この3つは留意をお願いできればと思っております。

 

 

5.  なぜGRAバングラデシュからなのか?

a.       GRAバングラデシュはバングラデシュ最大のダフォディルジャパン日本語学校を持ち、バングラデシュでトップ水準の送出し実績を出している送出機関です。学生・就職生・実習生合わせて年間約300人を送り出しています

b.       現地運営母体はバングラデシュ最大33000人の学生を持つダフォディル大学を擁するダフォディル財閥です。ダフォディル大学の他、高等学校、専門学校、職業訓練学校、建設訓練校等を持ち、グループ内の学生・卒業生を送出できる体制を持ちます。

c.       現地における職業紹介・ジョブサイトのグループ会社も持ち、日系・地場系の食品会社への職業紹介もしているため、食品実習生の3年後・5年後の帰国後の就職支援も致しております。これは任期満了前の逃亡・失踪対策にも有効です。

d.       日本において、日本語学校の合弁パートナーであるバングラビジネスパートナーズがGRAの日本事務所を運営し、日本人メンバー及びバングラデシュ人メンバーがしっかりと入国前の面接・書類作成、及び入国後の人材管理を支援させていただいています。

e.       以下地域に送り出しをさせていただいており、管理支援体制も保持してます

                                                               i.      首都圏:東京・埼玉・千葉・神奈川

                                                             ii.      北部:群馬・栃木・福島・新潟

                                                           iii.      中部:愛知・岐阜・三重

                                                           iv.      関西:大阪・京都・兵庫

                                                             v.      中四国:広島・岡山・愛媛・香川・高知

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